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「フローズン・タイム」 [映画(2008)]

上のチラシ(ポスターも同じデザイン)を見て、まさかこの映画がラブコメだと予想できた人がいったいどのくらいいるのだろうか。ややアート系の風変わりなドラマをイメージして観に行ったのだが、全くそんな敷居の高さはなく、ちょっと変わってはいるが可愛らしいラブストーリーで、結構気に入ってしまった。

美術大学に通うベンは彼女に振られたショックで不眠症になってしまった。どうせ眠れないなら時間を有効に使おうと、スーパーで夜間のバイトを始める。威圧的ではあるがどこか憎めない店長、悪戯ばかりしている店員二人組、カンフーオタクの店員、レジ係の紅一点シャロン。彼らに囲まれてそれなりに楽しい時間を過ごしているが、不眠症は治らず既に2週間一睡もできないでいるベンは感覚がおかしくなっていき、なんと時間を止める能力が身についてしまう。止まった時間の中でベンは店内にいる女性の服を脱がせ片っ端からデッサンを始める。レジ係のシャロンの顔を描いているうちに彼女の美しさに惹かれるようになったベンは恋心を抱くようになり…というお話。

この映画の監督・脚本は著名な若手カメラマンであるショーン・エリス。一瞬を記録するスチールカメラの世界観を時間を止めるということに置き換えて表現したのだと思える。彼のような芸術的な感性に優れた人物には、カメラを構えた時に周囲の時間が止まるような感覚になるのではなかろうか。その感覚を持ち込んで主人公にその能力を与えることで、ベンはショーン・エリスの分身となり、彼の持つ感覚と想いをストレートに反映させることができ、プライベートな雰囲気の愛らしい小品と成り得たのだと思う。

それにしても時間を止められる主人公がまずすることが女性の服を脱がすってのは、行為として褒められたものではないが、案外やることって男性ならそんなことではなかろうか。凄い能力も大したことには使えない。大したことを考えると犯罪になってしまいそうである(服を脱がすことが犯罪じゃないとは言えませんが…)。ラストはその止まった風景が実に美しくロマンティックな舞台装置になり嬉しくなってしまう。この作品の認知度は著しく低そうだが、可愛い小品になっているので機会があったら気軽に観てもらいたいと思う。


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キキ

こんばんは。
先週映画館で別の映画の予告で観ました。
ポスターとは違う感じのお話なんだなあと予告を見て思っておりました。
大阪では3月の上映予定です。
でもなんで服脱がすんでしょ。ね。
by キキ (2008-01-27 19:36) 

丹下段平

COROさんnice!ありがとうございました。
by 丹下段平 (2008-01-27 23:51) 

丹下段平

キキさん、こんばんは。
結構面白い映画でしたよ。3月に観てみてください。

説明が不足しましたが、女性の裸体に美を感じている画家志望の主人公なので服を脱がせて写生したのでした。
まぁ、一般的には単なる興味本位ではないかと…
by 丹下段平 (2008-01-27 23:54) 

クリス

こんにちは。
主人公の彼が女性の服を脱がせても、いやらしさを感じず、スケッチがとても美しかったです。けっこう掘り出し物ですよね。
by クリス (2008-12-20 09:23) 

丹下段平

クリスさん、nice!とコメントありがとうございます。
こういう映画って掘り出し物中の掘り出し物って気がします。いかんせん大勢には観てもらえない運命ですが、勿体ないですよね。
by 丹下段平 (2008-12-20 23:12) 

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