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「幸せへのキセキ」 [映画(2012)]

『幸せへのキセキ』ってありきたり過ぎるタイトルからは内容が全く想像できないけど、原題は〈オラ動物園買っちまっただ〉とストレートなもの。基になった原作本のタイトルも『幸せへのキセキ』なのだが、出版社も映画配給会社ももう少し個性のあるマシなタイトルにできなかったのかと思う。これでは少し経ったら「あの映画のタイトル何だっけ?」ってことになってしまう。

ま、それは置いとき、いきなり脱線して僕の動物園の思い出話など。

僕が幼かった頃、我が家に子供向けの図鑑セットがあった。興味のある本、ない本がはっきりしていて、もっぱら『動物図鑑』『昆虫図鑑』『乗り物図鑑』ばかり開いていた。中でも『動物図鑑』を開く頻度は高く、今でも結構図柄を覚えていたりする。そんなある日、親に連れられて多摩動物園に出かけた。僕には図鑑で気になっていた動物があり、どうしてもこの目で見たいと思っていた。しかし、その動物はいくら探しても見つからず、最後に職員に尋ねていないことが分かりガッカリした。その動物とは〈ジャイアントパンダ〉であった。まだ、日本ではあまり知られていない動物で、その数年後に中国から上野動物園に贈られ大騒ぎとなったのだった。親は「うちの息子は大騒ぎになる数年前から着目していたんだから凄い!」と思いっきり親馬鹿の勘違いをしたようだが、あんな変わった模様の動物が気になるのは当然と言えば当然である。もっとも僕は図鑑に描かれていたジャイアントパンダがかなり獰猛そうだったのに対して、実物の能天気そうな姿を見て、あまりの落差に拍子抜けしたのだった。

さて、映画の話に戻る。物語は…

新聞コラムニストのベンジャミン・ミー(マット・デイモン)は体当たりの取材でそれなりに活躍しているものの、半年前に最愛の妻を亡くして心に傷を抱えていた。息子のディラン(コリン・フォード)、幼い娘のロージー(マギー・エリザベス・ジョーンズ)も同様で、特に思春期のディランは深刻で、学校で度々問題を起こすようになりベンジャミンとの関係も悪化する一方であった。そんな中、ベンジャミンは仕事に嫌気がさして新聞社を退社、ディランは退学処分になってしまった。このままではいけないと考えたベンジャミンは環境を変えるため都会を出て郊外に移住することを決意。何件か物件を見学する内に意中の家が見つかった。が、この家は何と動物園つきだった。家を購入すると同時に動物園のオーナーにならなくてはいけない。諦めるベンジャミンであったが、同行したロージーの喜ぶ姿を目にし、動物園つきの家を購入することに決めた…ってなお話。

崩壊寸前な家族の絆を取り戻していく話を軸に、経営困難な動物園を立て直すべく飼育員たち(スカーレット・ヨハンソンら)と連帯して取り組む話が交差し、ディランと最年少スタッフのリリー(エル・ファニング)との淡い恋、ベンジャミンの兄(トーマス・ヘイデン・チャーチ)との兄弟愛などが絡んだ人間ドラマを中心に据えたキャメロン・クロウ監督の判断は正しく、映画は爽やかで感動的な出来となっており気に入った。ただ人間ドラマが充実した分、動物がらみのエピソードが乏しいところで多少の物足りなさも残った。個人で動物園を所有するという特異な設定で、経営的なもの以上に動物との交流と言うか悪戦苦闘ぶりが観たかったような気がする。まぁ、商業映画の限られた枠ではこれが限界だったのかもしれないけど、設定を活かしきれていないように感じ、勿体ないように思われた。

加えて残念だったのは、この動物園にジャイアントパンダがいなかったこと…って、そりゃあ小さな動物園じゃ無理だよね。

幸せへのキセキ.gif

(タイムリーなことに上野動物園のパンダに子供が産まれたんだってね)


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コメント 6

k_iga

この映画のTVでのCMでロージー(マギー・エリザベス・ジョーンズ)が
「わ~い!」と喜ぶシーンがかわいいです。
各映画紹介サイトなどでエル・ファニングが出ている事をほとんど
書いているところがありませんがそんなにチョイ役なのかなぁ。

パンダといえば、学生の頃読んだ本に「パンダの存在は中国では
長い間、伝説上の生物と思われていた」とあって、さすが中国は広い
と感心しましたっけ。
by k_iga (2012-07-07 15:20) 

薔薇少女

>「うちの息子は大騒ぎになる数年前から着目していたんだから凄い!」
親じゃなくてもスゴイッって思いますよ((o(*^^*)o))
>実物の能天気そうな姿を見て
私も上野へ見に行った時、だら~っと、キチャナイ格好で寝ているパンダを見て
親子共々ガックリした記憶があります( ̄_ ̄ )。o0○
by 薔薇少女 (2012-07-07 16:42) 

なぎ猫

邦題のセンスについては、全く同感で私も配給会社の担当の方、やる気がなかったのか?など余計なお世話なことを思いました。
パンダは熊科(?)の動物で元々は獰猛だったらしいですよ。私は実際のパンダが意外と色が小汚い(真っ白だと思ってたのに茶色かった)のにガッカリしました。可愛いんだけど。
by なぎ猫 (2012-07-07 22:35) 

丹下段平

k_igaさん、こんにちは。
エル・ファニングはチョイ役ってほど小さな扱いではありませんが、物語の主軸のエピソードではないので、あらすじを書くときに端折られてしまうのでしょう。若いので見るたびに大きくなっているような気がします。
by 丹下段平 (2012-07-08 13:26) 

丹下段平

薔薇少女さん、こんにちは。
図鑑に描かれていたパンダは大きな口をあけて何かに飛びかからんとしているような姿だったので、実物を見て「どんだけ違うんだ」ってカンジでした。まぁ、あれで獰猛だったら人気は出なかったかもしれませんが。
by 丹下段平 (2012-07-08 13:32) 

丹下段平

なぎ猫さん、こんにちは。
何だか投げやりな邦題ですよね。誰でも思いつくようなタイトルで。おまけにキセキじゃないと思うし。せめてタイトルに『動物園』は入れてほしかったですね。
by 丹下段平 (2012-07-08 13:34) 

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